この記事では「食洗機で包丁を洗っても大丈夫なのか」という問題について考えたいと思います。
「時短」・「ラク家事」の実現になくてはならない家電と言えば「食洗機」ですが1度使うと、もう食洗機なしの生活なんて考えられないですよね?
実は、私もその1人です。食洗機非対応の食器でも調理道具でも入れてしまうくらい笑(自己責任)。なんでも食洗機におまかせしてます。
けれども、そんな私でも唯一食洗機に入れたことがない調理道具があります。それが「包丁」なんです。
今回は、包丁を食洗機に入れるのは是か非かを真剣に考えてみます。
食洗機に包丁を入れて洗っても大丈夫なのか?
【1】なぜ包丁を食洗機に入れないのか?
包丁にも、食洗機対応の包丁と非対応の包丁があります。
私は包丁を何度か買い替えていますが、食洗機OKの包丁を使っていた時期もあえて食洗機には入れませんでした。
今まで一度も包丁を食洗機に入れたことがない理由はいくつかあります。
(1)柄の部分が木製だったから
私が食洗機を導入した頃に使っていた包丁は、柄の部分が木製でした。
木は、水を含むと湿気でカビたり、乾燥で割れたりしますよね。その結果、柄と刃の接続部分が取れてしまうのではないか?と判断して、食洗機には入れませんでした。
(2)ケガが怖い
食洗機OKのヘンケルスのステンレス製の包丁を使っていたことがあります。
けれども、どこに包丁をセットしても、ケガをするかもしれないと不安でした。なので、結局怖くて手洗いしていました。
(3)劣化のリスク
食洗機に入れると、食器に当たって刃が欠けたり、長く水にさらすことで錆びたりするのではないかと心配でした。また、切れ味が悪くなったら嫌だなという思いもありました。
(4)手洗いする習慣
私にとっては、これが1番大きな理由です。包丁は何かを切るたびに洗うのが当たり前になっていて、最後の1つを切り終えたら、つい洗ってしまっていました。もう習慣になって勝手に手が動いてしまうので、むしろ洗わないでおくほうが気になります。
(5)衛生面の問題
包丁を使い終わっても、食洗機をかけるまで、ずっと放置状態になりますよね。たとえ予洗いしたとしても、放置するのは不衛生だと感じてしまいます。
上記はあくまでも個人の見解です。そもそも包丁の素材が食洗機に入れられないという理由を除いては、性格的な部分が大きいですね。
【2】なぜ包丁を食洗機にかけたいのか?
そんな私ですが、もちろん食洗機に入れたいなと思うときだってあります。それは、どんなときかと言うと……
肉や魚を切った後
ズボラな性格なので、手洗いが雑。洗い直すことも多いので、肉や魚を切った後にきちんと洗えているかいつも不安になります。その点、食洗機に入れれば安心ですよね。
食中毒になりやすい時期
梅雨の時期やノロなどの胃腸炎が流行る冬の時期は、包丁を食洗機に入れれば殺菌・消毒できていいなと思います。
手洗いが面倒なとき
体調が悪かったり、疲れたりして家事をする気が起きないときは、食洗機にすべておまかせしたくなります。
ズボラだということはさておき、おそらく包丁を食洗機にかけている方のほとんどが上記の理由からではないでしょうか?
【3】食洗機に入れてもいい包丁は?
ところで、自分が使っている包丁が食洗機に入れられるかどうかわからない方もいるのではないでしょうか?食洗機OKの包丁とは、どんな包丁なのか調べてみました。
オールステンレスの包丁
オールステンレス包丁とは、刃と柄が一体化された包丁のことです。錆びにくいのが特徴で、食洗機対応の包丁が多い。
ちなみに、我が家で使っているのはグローバル包丁というオールステンレスの包丁ですが、食洗機非推奨です。
食洗機対応の包丁
オールステンレスでなくとも、食洗機OKの包丁があります。
以前、私が使っていたヘンケルスのロストフライという三徳包丁は、刃がステンレスで、柄がABS樹脂でしたが、食洗機対応でした。
つまり、刃と柄の組み合わせ・素材によっては食洗機に入れられる包丁があるということです。購入時に確認するといいですよ。
傷んでも気にならない安い包丁(自己責任で)
これはあくまでも自己責任になりますが、包丁を手洗いするのが面倒であれば、あえて安物の包丁を購入して、傷むこと前提で使用するのもありかなと思います。
【4】それでも食洗機に包丁を入れることをおすすめできない理由
私は包丁職人でもなんでもありませんが、それでもやっぱり食洗機に包丁を入れることはおすすめしません。
それは、普段使いの包丁は、切れ味がとても重要だと思っているからです。
包丁は非常に繊細です。刃を研いで、きちんとお手入れしなければどんどん切れ味が悪くなってしまいます。
毎日お料理をしているときに、包丁でスパッと切れると気分がいいですよね。逆に切れないとストレスが溜まります。
私はズボラなので、包丁を研ぐ頻度をなるべく減らしたいのです。つまり、丁寧に扱っていれば長く使えるのですから、食洗機にかけて包丁の劣化を早めるよりも、手洗いをするほうが余計な手間がかからないと考えています。
それに、手に馴染んで使いやすい包丁は、なかなか手放す気にはなれません。個人の考え方にもよりますが、私はいい包丁を長く使いたいので、劣化のリスクは最小限にしたいと思っています。
たとえオールステンレスの包丁だとしても、食洗機対応の包丁だとしても、手洗いの場合と食洗機を使用する場合では傷みの進み具合が違うのではないでしょうか?
だから、傷みを早める食洗機に包丁を入れようとは思いません。
また、切れ味の良い包丁には炭素が多く含まれていて、錆びやすいと言われています。切れ味良く、使い心地が抜群のお気に入りの包丁なのに、あえて寿命を縮めるようなことをするのは賢明な判断でしょうか?
耐熱温度がクリアできている包丁でも、何度も洗浄し、乾燥させると劣化していきます。それは温度変化のせいです。テレビ番組などで刀鍛冶が刀を打ち付けているシーンを見たことがありませんか?
金属を加熱して、加工して固めるのを繰り返していますよね。包丁も同じです。金属は溶けるわけですから、溶けるほどの高温でなくても、少なからず食洗機の熱風でダメージは与えているはずです。
それに、他の食器にぶつかって、刃先が欠ける可能性があります。それほど包丁は脆いのです。
これらをトータルして考えると、食洗機に包丁を入れることにはリスクがあると言わざるとえません。
食洗機に包丁を入れることを完全否定するわけではありませんが、包丁に大きなストレスを与えているという自覚は持ってほしいなと思います。
【5】食洗機対応の包丁を食洗機に入れるときの注意点
それでもやはり包丁を食洗機に入れたいときはあると思います。
それならば、なるべく劣化のリスクを軽減したいですよね。では、包丁へのストレスを減らすにはどうしたらいいのでしょうか?
以下に包丁を食洗機に入れる際の注意点を挙げていきます。
- 必ず刃の部分を下に向けてセットする
- 食器に当たらないようにする(食器をセットしてから包丁を入れる)
- ヒーターの近くにセットしない
- 包丁ホルダーのついている食洗機ならば、ホルダーに入れる
- 落とさないように、包丁の出し入れには細心の注意を払う。ケガにも注意
まとめ
包丁は繊細なので、なるべく手洗いが望ましいということがおわかりいただけたかと思います。
包丁を使ったら、サッと洗って拭き取るまでを習慣化してしまえば、手洗いも苦になりません。ときどき熱湯をかければ、殺菌・消毒にもなって衛生的ですよ。
けれども、どうしても食洗機にかけたいのであれば、包丁の特徴を見極めて、正しい扱い方をしてくださいね。自身のケガにも注意をしましょう。
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